潜在住民をほぐす

昨年10月のプブリカ設立以降、潜在住民「(過去にその街に住むなどしており、)離れた後もその地域に感情的なつながりを保ちつづけている人々」というコンセプトに注目し活動してきました。わたしたちの活動を振り返ってみると、地方が取り入れるべき新たな視点として、「衰退する地方自治体から潜在住民への呼びかけ」を重視してきたように思います。当然のことながら、これは第一に重要なことです。一方で「多くの潜在住民を抱える地方自治体から潜在住民への呼びかけ」にも注目し活動してきた経緯もあるので、その一例をご紹介したいと思います。

「多くの潜在住民を抱える地方自治体から潜在住民への呼びかけ」というのは、端的に言えば、東京23区などの人口集積地から、そこで暮らす地方出身者への呼びかけとなります。「30歳の成人式プロジェクト」の趣意書のなかにも同様の記述をしていますが、現在の東京の一極集中は過去の人口集中期とは異なり、「転入者の増加」ではなく、「(地方への)転出者の減少」を主な原因としています。たとえば、東京23区最大の人口88万人を抱える世田谷区では、平成44年まで、総人口は増加をみせるだろうという推計を出しています。その背景には、こうした「人口滞留」が要因のひとつとしてあると言えます。

わたしたちの「呼びかけ」は、今のところざっくりとしたものに留まっていますが、今後、この人口滞留をほぐせるようなより具体的な提案ができるよう模索していきます。その一歩として、先日発足した世田谷区基本構想委員会のある委員の方にメッセージを宛てているのでご紹介します。

世田谷区基本構想策定委員会において議論して頂きたいことがありメッセージを送らせて頂きました。それは、「世田谷区在住の地方出身者と彼ら/彼女らのふるさと」の関係性についてです。現在の東京への一極集中は過去の人口集中期と異なり、転入者の増加ではなく、(地方への)転出者の減少を主な原因としています。今後も区の総人口が増加していくだろうというその推計の背景にはこうした事態もあるからだと言えます。東京で暮らす地方出身者と話をすると、「帰郷することができないから、東京で暮らしながら地元へ貢献したい」という声を頻繁に耳にします。このような地方出身者とふるさととの関係性を再考し、世田谷区からヒトの流れに変化を与えるような構想を立てることができれば、少なくとも今よりはダイナミックでおもしろい日本が創出されるように思います。この点、審議会にてご議論頂きますよう強くお願い致します。

わたしたちは、衰退する地方自治体・多くの潜在住民を抱える地方自治体において、潜在住民コンセプトを基軸とする議論がなされるよう、引き続き、積極的に仕掛けていくのでどうぞご注目ください。

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