大阪都構想法案の概要について

昨年、今年と地方自治に関してよくも悪くも話題の人といえば、なんといっても橋下徹大阪市長でしょう。
彼の掲げている政策の目玉の一つが「大阪都構想」というものですが、最近大阪都構想についての法案が国会に提出されたのはご存知でしょうか?(ただし、ここのところの国会の流動化によって成立が危ぶまれているようですが)。

今日は簡単にその法律案の概要を条文から確認してみたいと思います。

法案の名前は、「大都市地域における特別区の設置に関する法律案」といいます。
法案の条文等については、第180回国会議案の一覧のページの、「衆法の一覧」の一番下のところにリンクの記載があるのでご確認ください。

まずこの法律は「大阪」に限っていません。
具体的には、「人口二百万人以上の政令指定都市(具体的には横浜市、大阪市、名古屋市)」、または、「周辺の市町村(但し同一県に限ります)と併せた人口が二百万人以上となる場合の、政令都市およびその隣接市町村」が対象になります(第2条第1項)。
このように、もちろん大阪を基本的には念頭に置いているのでしょうが、必ずしも大阪に限っているわけではありません。

次に、この法律で何ができるのかということですが、「市(隣接市町村を含む場合はその市町村も含みます。以下同じ)を廃止し、特別区を設けること」ができます(第2条第3項、第3条)。
つまり、市をなくしてしまって、東京都の特別区と同じような区を設置できるということです。
地方自治法第281条において、特別区は都のみが設置できると定められていますが、その例外規定を定めようということですね。

それでは、具体的にどのような手続きで特別区を設けることができるのでしょうか。以下説明します。

  1. まず、「特別区設置協議会」なるものを設置します(第4条第1項)。
  2. その「特別区設置協議会」が「特別区設置協定書」を作成します(第5条)。なお、特別区設置協定書については、総務大臣に報告をする義務はありますが、証人を得る必要はありません。
  3. そしてその「特別区設置協定書」を市の議会で承認を得る必要があります。もちろん隣接市町村も一緒に解体する廃止する場合には、それぞれの市町村の議会での承認が必要です(第6条)
  4. 議会での承認を得れば、次に住民投票になります。そして、市の住民投票で過半数の承認を得ることになります。③と同様に隣接市町村も一緒に廃止する場合には、それぞれの市町村での住民投票での承認が必要です(第7条)
  5. 以上すべての手続が終了したうえで、市が総務大臣に対して特別区を設置するように申請し、それに基づいて特別区が設置されます(第8条)

なお、条文において、特別区が設置された道府県について地方自治法の法令の適用に関しては「都とみなす」旨の規定はありますが(第10条)、名称を変更される旨の規定はありませんので、現状の法案のままですと、あくまで「大阪府」は「大阪府」の名称はそのままで、単に「大阪市」が特別区に変更されるということになります。

以上、条文からわかる範囲での簡単な説明でした。
もし私の勘違い等ございましたら、コメント欄等で指摘していただくと助かります。

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